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    2007.08.14 Tuesday

    抵当権の一部弁済による債権額の減少の登記

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      ふみさんのブログで、主登記でできるか?という内容がありまして、「あ、やっぱり、ふみさんも同じ疑問を持っているのだな」と思い、この疑問を共有しようと、ブログ記事を立ち上げることにしました。

      『抵当権の被担保債権の一部弁済による債権額減少の変更登記』が主登記でなされるか付記登記でなされるかは、条文でいうと
      不動産登記法66条によるのか不動産登記法68条によるのかの違いから生じます。

      不動産登記法66条による場合(以下、便宜「66条説」とする)は、
      登記上利害関係を有する第三者が存在する場合にはその者の承諾を得たときに限り付記登記でなされ、承諾がなければ主登記でなされるという考え方です。
      この説に立った場合は、「付記登記」「主登記」のいずれによる申請であるかを明確にするために、登記の目的に「1番抵当権変更(付記)」のように記載することになります。

      ふみさんの持った疑問は、66条説のように主登記になりうることがありうるのか?といった疑問なのだと思います。
      この点を考えるについては、まず、「抵当権の被担保債権の一部弁済による債権額減少の変更登記」の際に、登記上利害関係を有する者とは、どんな人なのかから考えてみる必要があります。
      この場合、登記上利害関係を有する者になりうるのは、(1)当該抵当権の処分(民376)を受けた者、または、(2)当該抵当権付債権を差し押さえた者です。
      たとえば、(1)を例に挙げてみますと、1番抵当権に転抵当権が付いていて、その転抵当権者の承諾を得られなかったために、66条説に従い、債権額減少の変更登記が主登記で登記されたとします。
      しかし、抵当権の処分につき377条の対抗要件が備えられていたとすると(実務上は備えられていることのほうが多い)、一部弁済は実体上も転抵当権者に対抗できないことになります。
      (2)の抵当権付債権が差し押さえられた場合も民法481条により同様に、差押債権者に実体上、対抗できないことになります。
      登記手続上のみならず実体上の対抗力すら有しない権利関係を、主登記で登記記録に載せていいのかという疑問(または「違和感」)を消し去ることができません。
      ゆえに、僕は、66条で主登記なんてしていいものか?と、ずっと悩み続けており、おそらく、ふみさんも同じ悩みを抱えているのだと思います。

      66条説に立つだろうと思われる本は、僕の知る限りでは書式精義しかありません。
      書式精義が、このあたりの説明を詳細にしてくれているわけではないので何の解決にもならないのですが、多くの受験予備校は、答練にて書式精義の見解に則り、この66条説を採用していることが多いように感じます。

      この66条説に対する見解として不動産登記法68条による場合(以下、便宜「68条説」とする)があります。
      68条説は、債権額の減少など担保目的物の価値が減少する場合には、一部抹消の性質を有することになるので、不動産登記法68条が適用され、利害関係人の承諾がない場合、当該変更登記は却下されると考えます。
      ゆえに、68条説の場合は「主登記」ということはありえず、必ず「付記登記」となるので、登記の目的は「1番抵当権変更」のように記載し、「(付記)」をつける必要はありません。

      68条説は、手持ちの本のほとんどで採用されていて、どちらかというと、この68条説が通説なのではないかと思います。ただし僕の手持ちの本は改正前のものが多く断言はできません。
      ちゃんとした先例があるわけでもないということも、通説と断じてしまっていいものか不安を与えます。

      66条説と68条説との対立は『抵当権の被担保債権の元本債権のみの弁済』の場合も問題になる論点であり、無視できないとも言えますが、
      見解が割れている以上、この点が択一で出題されるのは、ちょっと無いのではとも思っています(過去問にも出てないですよね?)。
      ですから、僕の場合は、択一に関しては完全に無視しています。
      記述式の場合も、「利害関係人の承諾が得られなかった」という出題で出すよりも、通常は「利害関係人の承諾は得ている」ことを前提に「誰が利害関係人となるか」を聞いてくるのが筋でしょう。
      よって、「付記登記」であることを前提に出題がされる以上、主登記になったら、どうするかというのは頭の片隅にしか置いていません。
      そして、答案には、登記の目的には「(付記)」を付けるようにしています。
      これは66条説に立っているのであれば当然な記載なのですが、たとえ、68条説に立った場合でも「余剰記載ではあるが間違いの記述ではない」ゆえ考え出した安全パイな書き方です。
      もし、登記の目的に「(付記)」を付けないと66条説では主登記、68条説では付記登記の意味になってしまい、出題者(または採点者)がどちらかの説に立つかで結論が異なってしまう恐れがあります。
      これに×を付けるのは、かなり融通の利かない添削者であると思いますし、減点するにしても大幅減点はしにくいでしょう。
      やっぱり、抵当権の一部弁済による債権額の減少の登記で一番大きな論点は「登記上利害関係を有する者は誰か?」という点であり、それ以外の書き方の部分で延々と悩むのは無駄だと思っています。

      勉強不足なんで、実は、この対立なんて、すでに解決している問題なのかもしれません。
      もしそうだとしても、そこんとこはお許しください(笑)

      2017.09.01 Friday

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        過去の記事で疑問に思っていることを書いたところ、耳呈さんがまとめ記事を書いてくださいました。 抵当権の一部弁済による債権額の減少の登記 ありがとうございます。
        • 司法書士試験合格を目指すブログ
        • 2007/08/20 8:56 AM