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2015.03.02 Monday

地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う不動産登記事務の取扱いについて(通達)(平成27年2月26日付法務省民二第124号)

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     4月1日からの施行にあわせ、地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う不動産登記事務の取扱いについて(通達)(平成27年2月26日付法務省民二第124号)が発出された。
    従来、地縁団体(いわゆる自治会)が法人格を有する規定ができるまでは、登記名義人となることができなかったため、その代表者個人を登記名義人とする取り扱いが認められてきた。
    地方自治法の改正により法人格を有することが認められたが、代表者個人の登記名義を変えないまま幾世代も相続が発生し、登記名義人を法人格に移すことが困難となっていた。
    今回の通達は平成25年の地縁団体名義への所有権移転登記手続の改善促進−行政苦情救済推進会議の意見を踏まえたあっせん−に基づくものだが、
    これで認可地縁団体であれば、「委任の終了」での登記がしやすくなったものの、よくよく読んでみると、そう簡単でもないと思われる。
    この通達が出たからといって、安易に「できますよ」とは答えられない。
    これは地方自治法第260条の38の各号の要件に該当する射程範囲が狭いからである。これらを疎明するのは困難である。

    各号要件を見ていく
    1.当該認可地縁団体が当該不動産を所有していること
    「認可」地縁団体でなければならないので、そもそも法人格を有しない団体は利用できない。まずは認可地縁団体になってから、ということになる。

    2.当該認可地縁団体が当該不動産を十年以上所有の意思をもって平穏かつ公然と占有していること
    実際に疎明にすることは難しい。十年以上前の財産目録や十年以上前の課税台帳の写しに当該不動産が記載されているかになるが、認可が済むと安心するのか認可前の資料が散逸している団体も少なくない。

    3.当該不動産の表題部所有者又は所有権の登記名義人の全てが当該地縁団体の構成員またはかつて当該認可地縁団体の構成員であった者であること
    当該不動産の代表者に相続が発生し、相続による所有権移転登記がなされて、登記名義人が地縁団体の構成員でなくなった場合、やはり利用することができない。しかも全員が構成員であることを要求しているので複数の共有であった場合、ひとりでも相続登記をして構成員以外になっていると、利用できない。

    4.当該不動産の登記関係者の全部または一部の所在が知れないこと
    住民票除票や戸籍附票を追っていけば所在はわかるので「知れないこと」というのがどこまで調査した上でのことかが実務運用による。


    上記のように、なかなか難しいように思う。


    地縁団体に法人格が認められなかったころ、地縁団体と構成員を同じくする森林組合を設立して山林や原野を、農事組合法人を設立して田や畑を取得させる手法も用いられた。
    この場合は、「委任の終了」で構成するのは難しく(法人は構成員ではないため)、「民法第646条第2項による移転」か「真正な登記名義の回復」を検討することになる。実際いくつかのの団体の登記名義を認可地縁団体に移す手続を行った。しかし、ネックは農地法である。
    農地法による制限で解散もできない農事組合法人(実質は地縁団体)を数多く知っている。

    テクニカルな手法としては下記のとおり。
    1.農事組合法人への所有権移転登記を前所有者の相続人の一人から錯誤抹消
    2.前所有者(申請人は相続人全員)から認可地縁団体への「委任の終了」による所有権移転

     


    2017.11.29 Wednesday

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