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2006.10.22 Sunday

新株予約権買取請求

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    まずは質問の確認。
    新株予約権買取請求って、買取の対象となる株式を取得条項付株式にするときはなぜ認められないのでしょうか?
    譲渡制限株式と全部取得条項付種類株式しか規定ありませんよね?(118条)


    新株予約権の買取請求は会社法になって初めてできた制度なので、これを理解しようとするときは、旧商法時代からあった反対株主の株式買取請求と比較すると理解も早いですし、記憶も定着しやすいです。

    条文を見比べて見ましょう。よく似ている事が分かります。
    (反対株主の株式買取請求)
    第116条1項  次の各号に掲げる場合には、反対株主は、株式会社に対し、自己の有する当該各号に定める株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
    一  その発行する全部の株式の内容として第百七条第一項第一号に掲げる事項についての定めを設ける定款の変更をする場合 全部の株式
    二  ある種類の株式の内容として第百八条第一項第四号又は第七号に掲げる事項についての定めを設ける定款の変更をする場合 第百十一条第二項各号に規定する株式
     (三号は省略)

    (新株予約権買取請求)
    第118条1項  次の各号に掲げる定款の変更をする場合には、当該各号に定める新株予約権の新株予約権者は、株式会社に対し、自己の有する新株予約権を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
    一  その発行する全部の株式の内容として第百七条第一項第一号に掲げる事項についての定めを設ける定款の変更 全部の新株予約権
    二  ある種類の株式の内容として第百八条第一項第四号又は第七号に掲げる事項についての定款の定めを設ける定款の変更 当該種類の株式を目的とする新株予約権


    反対株主の株式買取請求についても、買取の対象となる株式を取得条項付株式にするときは認められていません。
    これは、なぜだったのでしょうか?
    それは、取得条項を付す旨の定款変更をする場合は、取得条項を付される株主の全員が同意しない限り、定款変更ができないためであり、そもそも反対株主というものが想定されないからでした(譲渡制限または全部取得条項付種類株式の場合は、たとえこれらに反対の株主がいても、決議要件を満たす多数株主により定款変更が実現してしまうため、少数の反対株主を保護する必要があった)。

    新株予約権の場合も同じように考えられます。

    譲渡制限または全部取得条項付種類株式の場合は、これらに反対の株主は株式買取請求権があり、それなのに新株予約権者は、たとえ反対の意思があっても、多数株主の決議に従わざるを得ないのでは、
    同じ反対の意思を持つもの同士であっても、株主(現在の株主)か新株予約権者(将来の株主)というだけで差別することになり、あまりにもおかしいという価値判断です。
    cf.旧商法では、だからこそ新株予約権があるときは譲渡制限は付けられないという政策をとっていましたが、これは忘れましょうw

    取得条項を付す旨の定款変更をする場合は、取得条項を付される株主の全員が同意しています。
    現在の株主が皆そろって同意している以上、譲渡制限または全部取得条項付種類株式の場合のような、不公平を何とかしようという価値判断は働かないのであり、
    むしろ「今の株主が全員よいと言っているんだから、たかが将来の株主というだけで保護を厚くすると株式買取請求権の条文との整合性が合わなくなっちゃうよ」という危機感が生じてきます。

    よって、買取の対象となる株式を取得条項付株式にするときは新株予約権買取請求が認められないわけです。

    追記
    「会社法であそぼ。」では、「新株予約権買取請求権」についての過去ログは、下のだけでした。こっそりトラックバックを貼ってみる(笑)
    http://blog.livedoor.jp/masami_hadama/archives/50568757.html


    2017.11.29 Wednesday

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      コメント
      耳呈さん、すごくわかりやすい内容でスッキリしました。
      ありがとうございました!

      それにしても会社法は条文読むのが大変ですよね(^-^;)
      たまに六法をもういやーってグシャグシャにしたい衝動に駆られます(笑)

      耳ちゃんは六法への色分けとかメモ書きはしてますか?
      自分は書き込みしすぎてボロボロになっています。
      • 真里子
      • 2006/10/23 1:54 AM
      そんな衝動にかられたことはないので,まだまだ勉強不足ということなのでしょう。

      六法の色分けはしていますが,カキコミはごく僅かです。
      情報の集約は、専らテキストですね。
      そろそろ六法を新年度版に買い替える時期なので,条文を読み込むには良い時期です。

      なお「耳ちゃん」はおやめください。
      どうも違和感があります。
      • ムッシュ耳呈 to 真里子さん
      • 2006/10/23 6:58 AM
      耳呈さんへ

      もうそろそろ他人の質問に答えるのは,やめにしませんか?
      耳呈さんの知識が十分に合格レベルにあるのは分かりましたが,合格していない以上,知識をひけらかして遊んでいるようにしか見えませんよ。

      だいたい合格率が3パーセント未満の試験で,他の受験生を蹴落としてでも合格しようというのが普通なのに,耳呈さんには,その気迫が感じられません。
      それでは何年経っても合格しませんよ。

      司法書士試験は条文と過去問の繰り返しです。
      ブログを書く暇があったら条文を読んでください。

      私はてっきり耳呈さんの方が先に合格すると思っていました。
      実力がありながら合格しない耳呈さんを心配して書いているのです。

      重く受け止めて来年こそは合格してください。
      応援しています。
      • 口述結果待ち
      • 2006/10/23 10:33 PM
      新株予約権を持っている人は役員などの経営関係者が多くて、ボーナスみたいな特典的な要素が多い。
      だから、株主全員で決めたほうが、会社のためになるってことで優先されるのかな?
      • とおりすがり
      • 2012/05/18 1:45 PM
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